おいしいパンのしくみとしこみ

日々パンの謎を研究しつつ、プレゼントしたくなるような体に優しいお菓子やパンのレシピを綴ります

イギリスの素朴なパンケーキ クランペット

外側はカリッ、中はもちもちふわふわなクランペット。
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小麦粉と牛乳、塩、砂糖のシンプルな生地を、イーストで発酵させ、ホットケーキのようにフライパンで焼きます。
素朴な味なので、たっぷりのバターやハチミツ、ジャムと一緒に。
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表面の小さな穴(クランペットの特徴)にバターやシロップが染み込んで、噛む度じゅわ~と至福の味に。
この穴を作るために、焼く時は片面からじっくり火をいれます。
(底から上がってきた気泡が表面の穴ボコとなって残るように、焼き固めてからひっくり返します。)
なので片面だけ焼き色がこんがりなのもクランペットの特徴です。

甘さはほんのりなので、ハムや目玉焼きと一緒に食べても美味しいです。
前日に混ぜておいて、発酵した生地を翌朝焼いて朝食にしても。

というのも、発酵時間は長い方が粉っぽさがなく美味しいので、
一晩冷蔵発酵がおすすめです。
発酵しすぎなければ失敗しにくいので、パンより手軽で簡単。
いっぱい焼いて、食べる前にトースターで温め直しても。
(またカリカリもちもちに戻ります。)

私のクランペットとの出会いは、前にも紹介した「イギリスのお話はおいしい」の本で。
tominn.hatenablog.com
小さい頃作ったときは、変な味~!と思いましたが…。

それから、焼くときはセルクルを使いましたが、無い場合は使わなくてもいいです。
少し薄っぺらくはなりますが。
もしくは、小さめのフライパンに流し込んで分厚く焼いても。

あとは細長く切った厚紙にアルミホイルを巻いて、輪っかにしてホッチキスでとめる…
というセルクル自作の方法も。
いくつも作るのは意外に大変なので、工作好きな人にはおすすめです。

〈材料〉
(直径6センチ約10個分)
大人2人分くらいです。
家族が多ければ倍の分量でも。

強力粉 50g※
薄力粉 50g
塩   ひとつまみ
砂糖  小さじ1/2
インスタントドライイースト 小さじ1/2
(天然酵母でもOK↑)
牛乳(豆乳でも) 150g

※本では薄力粉だけですが、強力粉を加えるとよりもちもちになります。

今回使用したイーストはとかち野天然酵母です。
フルーティな発酵臭が特徴。
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<作り方>
*今回はけっこう簡単!
材料を全てボウルに入れて混ぜます。
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混ざったら、ラップをして2倍くらいになるまで発酵。
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少し気泡がふつふつします。
※インスタントドライイーストなら1時間ほど常温に置いた後、一晩冷蔵庫での醗酵がおすすめです。
(今回は、天然酵母なので常温で2時間ほど発酵させてから冷蔵庫で一晩発酵させました。)
※冷蔵醗酵の場合は、焼く30分前くらいに常温に出しておくといいです。
熱したフライパンに、多めの油をしき油を塗ったセルクルを並べます。
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※セルクルはこんな高さがあるものでなくても大丈夫です。
生地を流し入れ、弱火にします。
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表面に穴が空いて、周りも固まってきたらセルクルをはずします。
※熱いので注意!
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全体の8割ほど火が通ったら、ひっくり返します。
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中火にし、1分程焼いたらできあがり。

クセになるトマト食パン

トマトジュースで捏ねたパンです。
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トマトのうまみと香りがいっぱいの、しっとりジューシーなパン。
チーズをかけてトーストしても美味しいです。
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作ったきっかけは、トマトが大好きな息子のために。
ご飯やパンを食べないでトマトばっかり食べたがるので、
いっそのことパンに練りこんでみました。

パンの発酵のうまみと、トマトのうまみが合って味わい深く、
トマトの青臭さもなくて私も息子もお気に入りのパンに。
トマトはあらゆる健康&美容効果もあるみたいなので、
ぜひ作ってみてくださいね~!

今回も、ホシノ丹沢酵母を使って作っています。
インスタントドライイーストなら、冷蔵庫でゆっくり発酵させるか、
イーストの量を減らして作ると良いと思います。

水分がトマトジュースなので、生地がつながりにくく、
天然酵母のゆっくり発酵させて生地をつなげていく方法が合っているかと。

<材料>
(角食パン1斤分)
強力粉(春よ恋)280g
砂糖 10g
塩   5g
脱脂粉乳 12g
食塩不使用トマトジュース 200g
天然酵母生種 24g
ドライイーストなら1g)
無塩バター 10g

<作り方>
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粉類をボウルに入れ、混ぜます。
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そこに、トマトジュースと天然酵母生種を加え、
フォークかスプーンで生地を混ぜながらまとめます。
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捏ね機か、ホームベーカリーで10分程生地を捏ねます。
無塩バターを加え、さらに混ざりきるまでこねます。
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ボウルに戻し入れ、ラップをして常温で1時間醗酵。
一度取り出して、パンチをします。
(パンチ=生地を折りたたむ作業)
その後、丸め直してボウルに戻し入れ、常温で6~8時間醗酵させます。
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指を突っ込んで、穴の跡がそのままの状態であれば、発酵終了。
ガスを抜いて丸めます。
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乾燥しないようにボウル等をかぶせて、20分休ませます。
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成型します。平たく延ばしたら上下で三つ折りします。
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90度回転させて延ばし、手前からくるくる巻いていきます。
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型に入れて、35度で70~80分仕上げ発酵させます。
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型の8~9割まで膨らんだら、190度に温めたオーブンで35分焼きます。
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