おいしいパンのしくみとしこみ

日々パンの謎を研究しつつ、プレゼントしたくなるような体に優しいお菓子やパンのレシピを綴ります

タムナスさんのモラセスケーキ

寒くなってきて皆様風邪などひいてませんか?
この時期、体を温めたり、免疫力がアップするようなものが食べたくなります。
しょうがとか、スパイスが入っている食べ物とか。

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このお菓子は、ミネラルいっぱいのモラセス(廃蜜糖:はいみつとう)を使ったケーキ。
上の白いのはココナッツです。


◇モラセスの正体

モラセスとは、黒いトロッとした甘いもの。
f:id:tominn:20141214232200j:plain:h300ブレアラビット モラセスシロップ フルドフレーバー 355ml
(製菓材料店(富沢商店とか)で買えます)
黒蜜ともちょっと違って、
サトウキビから砂糖を生産する時にでる絞りかすなのですが、
あなどってはいけないくらい栄養価が高くて、濃厚なコクと風味があります。
そして黒砂糖よりも、うまみがあって華やかな風味だなぁと私は思います。


◇レシピのルーツは児童文学

モラセスと、ココアが入ったこのケーキはとってもクセになる味。
今回はドライクランベリーを入れましたが、ナッツやスパイスを入れても美味しいと思います。
寒い冬に、温かい紅茶と一緒に食べたいケーキです。

このレシピは前に紹介した「イギリスのお話はおいしい」の本からのレシピで、
もともとはイギリスのナルニア国物語の「ライオンと魔女に出てくるお菓子。

上半身人間、下半身やぎのタムナスさんが、ルーシィという女の子を
家にもてなした時に出した”お砂糖がかかったケーキ”です。
美味しいお菓子と、あたたかいお茶をいただきながら楽しい語らいをするうち、
2人は仲良くなり、最後にタムナスさんは
「魔女のいいつけにしたがってルーシィをさらうつもりだった」と泣きながら告白するのです。


◇レシピを少しアレンジしてふわふわに

本のレシピは、サラダ油だけを使い、材料を順に混ぜて大きい型に入れて焼くだけの簡単なレシピ。
それでも十分美味しいですが、私は少しふわふわのカップケーキのように焼きたかったので
レシピのサラダ油の半量をバターに変えて、作り方も少し変えてます。


モラセスケーキ
(レシピ本では”チェリー入りお砂糖がかかったケーキ”)

<18cmの丸型1個分、あるいはマフィン型8個分>


 薄力粉       200g
 ベーキングパウダー 小さじ2
 ココアパウダー   大さじ2

をボウルに入れ、混ぜておく。

別のボウルに、
 無塩バター  70g(サラダ油70㏄でもOK)
 砂糖    130g

を泡立て器ですり混ぜる。

 モラセス 大さじ2
 卵      2個
 サラダ油   80㏄

を入れてさらに混ぜ、

粉類を混ぜたものを加え、ゴムベラで混ぜる。
途中で
 牛乳150㏄も加えて混ぜる。

好みで、ドライフルーツやナッツを加え、紙を敷いた型に入れて
170℃で20~40分焼く。(型の大きさで変えて下さい)


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